僕は数年前に、僕はガソリンスタンドでアルバイトをしていました。
そのときにとある事故に巻き込まれそうになり、九死に一生を得る体験をすることに。
今でもその時のことをふと思い出すことがあるので、それについて話してみようと思います。かなり特殊な例だとは思いますが、これからガソリンスタンドでバイトをしようかなと考えている人は参考にしてみてください。
フルサービスのガソスタでアルバイトをしていた
僕は過去に3ヵ所のガソスタでアルバイトをした経験があるが、事故が起きたのはフルサービスのガソリンスタンド。
ご存じだとは思うが、フルサービスとはお客さんの車の誘導、給油、窓ふき、洗車等すべてのサービスを従業員が行う店舗のこと。反対にセルフサービスとは、お客さん自身で給油や窓ふきを行う店舗のことである。
突然鳴り響く「ドォォン!!!!」
忘れもしない、あれは真冬の平日の昼間に起こった出来事。いつものように接客をし、お客さんの車を見送った。
「ありがとう↓ございましたー↑↑ またお越しくださいませー↑↑」
よしよし、我ながら良い接客じゃないか。はちきれんばかりのスマイル、気持ち良いほどハキハキとしたあいさつ、まるで模範的な従業員だ。
そんなふうに自らのことを自画自賛しながら店内に入ろうと店に向かったそのときである。
「ドォォォォォン!!!!!」
突然後ろから鳴り響く衝撃音。
「ん!?なんだ!?隕石でも降ってきたんか!?それともゴジラでも現れたか!?」
そう思って後ろを振り向いた瞬間、僕の目に映ったものは隕石でもなく、ゴジラでもなかった。
クラウンであった。もうスピードで僕に向かってくるクラウンであった。

やばい
「あばばばばばばばばばば」
やばいやばい!まじでやばい!!!!完全にやばいぞこれ!!!!
その状況を説明すると、ガソスタに面している道路から段差を乗りあげ、一直線にクラウンが猛スピードで向かってきたのである。
正確なスピードは分からないが、おそらく時速60~65キロはでていたのではないだろうか。その速度で鉄の塊が僕に向かって突っ込んできているのだ。
なぜ?どうして?Why?理由なんてもんは全く分からなかったが、今分かっていることはただ一つ、このままだと僕は数秒後にクラウンと壁の間に挟まれてペッシャンコになってしまうということだけだ。
おそらくですが、ど根性ガエルのぴょん吉みたいに僕のシャツの中にペッタンコ・・・なんてことにはならないだろう。
なので僕は今すぐにここから逃げなければならない。幸いにも距離はまだ15mほど離れている、落ち着いて行動すればペシャンコになるのは回避できそうだ。さーてと、さっさと避けて休憩がてら祝福のカップ麺でもいただこうじゃないか。
ところがどっこい、足が全く動かない
恐怖で動かない体
「あばばばばばばばばばばば(2回目)」
自分でも驚いた。腰こそ抜かしていないものの、恐怖で体が硬直してしまったようだ。これから身に起こりうる衝撃に耐えるために、体を硬直させておこうと無意識に本能が働いたのかもしれない。まったくもって余計な本能である。
正直、これまで生きてきた中で僕はこう思っていた。
「もし車が自分に向かってきてぶつかりそうになる事があっても、高飛びのベリーロールの要領で車のボンネットに受け身とればなんとかなるんじゃね?」と。
今だから言える、ムリだ。そんなの絶対ムリだ。
実際に体験したから分かるが、避ける余裕なんてない。頭の中が”恐怖”一色で支配されてしまい、何もできなくなってしまうのである。
「あぁ、これはほんとに死ぬやつかもしれない」と思った瞬間、冗談でもなんでもなく周りがスローモーションになった。
走馬灯のようにこれまでお世話になった人の顔が浮かんでくることはなかったが、明らかに全てがスローモーションになったのだ。
「すげぇ、スローになってる!けどこれって例の死ぬ直前のやつじゃん!やだやだやだ!死にたくない!!死にたくないよぉ!動け、動け、オレの足!動いてくれよおおおお!!!!!」

心の中でシンジくんのごとく願った結果、奇跡が起きた。
(ピョンッ)
動いたのである。格好よくジャンプして避けることはできなかったが、高飛びみたいに両足で前に飛ぶことができたのである。
その直後、真後ろをクラウンが通過し
「バゴォォォーン!」
という音を立て、ガソスタの壁に突っ込んで行った。
事故の真相
クラウンは前面が大破。
車からは煙が出ており、急いで駆け寄ってみると、中にはぐったりとしたおじさんの姿が。急いで救出して店内で安静にさせた。
その後、フィリピン人の女性が店に入ってきて
「ケイサツヨバナイデ、ケイサツヨバナイデ」と叫んでいた。
どうやら車が店に突っ込んでくる直前、このフィリピン女性の車が交差点で信号無視をしてクラウンに横からぶつかり、クラウンの向きがガソスタの方向に変わった。クラウンの運転手はぶつけられた衝撃でブレーキとまちがえてアクセルを踏み込んだらしく、猛スピードが出てそのままガソスタにゴールインしてしまったようだ。
しかも女性のほうが保険に入っていないらしく、警察に連絡されるといろいろと困るらしい。
なるほど、この女性が大戦犯じゃないか。クラウンのおじさんがあんまりだ。
もちろん警察と救急車に即座に連絡し、フィリピン女性は警察に事情聴取され、クラウンおじさんは救急車で運ばれていった。
クラウンおじさんの命に別状はなかった。
まとめ
いかがでしたでしょうか。僕がガソリンスタンドで実際に体験した話です。
事故の瞬間にはあまり実感がわきませんでしたが、家に帰って一息ついたとき
「あぁ、そっか。なんとか生きれてるんだなぁ。」と実感し、泣きそうになりました。
今でこそ笑い話として話せていますが、一歩間違えれば死んでいたということにゾッとします。そして、いま普通に生きて日々生活できていることに感謝です。
このエピソードを通して何が言いたいのかというと
「身の回りには予想もつかないことが起こりえる。そういう場面に出くわす確率を下げるために、危機回避の能力を高めておこう」ってことです。
以上!
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